個人的な印象ですが、最近地鎮祭などの祭典に参列される施主さんの服装がラフになってきている気がします。ネットで色々調べてみても、「服装はあまり気にしなくて良いです」的なアドバイスが多いような。しかしそれでよいでしょうか?
地鎮祭などの出張祭で神職がよく着ているのは「狩衣」という装束ですが、これはもともとその名の通りスポーツ用とも言えるもので、カジュアルな服装でした。しかしそれは平安時代のことで、時代が下るにつれ徐々にその地位が高まり、現在では神職が平素の祭典で用いる正式な装束となっています。
神職は中執持(なかとりもち)として施主に代わって作法にのっとり礼を尽くし、願意を神様にお伝えするのであり、祭典の主役(祭主)はあくまで施主ということになります。その施主がTシャツに短パンであれば、滑稽である以前に神様に対してやはり失礼だといえるでしょう。大工さんも作業着なのだから、という意見もありましたが、制服は正装として認められていますので、これは失礼にはあたりません。
「こういう服装でなければならない」という決まりは特にありませんが、地鎮祭も神様をお迎えして行う神事に違いありませんので、おおよその見当はつくのではないかと思います。やはり基本的にはネクタイ着用、夏であれば多少ラフになるのも致し方ないとしても最低限襟付きの服装であることが必須ではないかと私は考えております。神事における服装は少なくともゴルフ場よりきちんとしていなければおかしいとは思いませんか?
リニューアル前のサイトで2番目に読まれた記事です。